一般病棟に。

　土日休みだったので、仕事の合間に覗いてた。
　
　日曜になると心拍のｾﾝｻｰが外されて、オキシメーターだけになった。
　それですら、測定不良を繰り返す簡易的なモニターで。
　
　PICUの時は何か不都合があれば看護師さんがすっ飛んできたが、一般病棟では看護師ブースで監視していないのは明らか。もちろん手抜きというわけではなく、あくまでもお守りで、緊急性がないというのが伺える。

　月曜になり、突然「酸素」が外された。
　私らの予想では流量「１」から0.5とか細かく刻んで下げていくものだと思ってたのだが、そうではなかったらしい。

　肝心の咳は…多少でるものの、むせる事は殆どなく、８時間ぐっすりと寝ていたこともあったそう。

　この病院の方針では「完治まで」ということらしいのだが、投薬も酸素もない状況なので、もうここにいる必要はそろそろなさそうで。他のブログを観ていると…早々に退院レベルのようで。

PICUの頃は、ミルクの用意から何から何まで、お子の事は全てやってくれていたが、一般病棟は付き添いの仕事。流石にお嫁ちゃんもクタクタ。何が一番かというと、小児用のベッドに添い寝。このベッドというのが小児用なので硬く作られていて、体がバキバキという。…正直若くないと無理かもしれん^-^;。

見かねて「付き添いをかわろうか？」というのだが…さすがに私には無理だとわかっているのか「大丈夫、愚痴りたいだけｗ」という。

日曜、本当は資格試験だったが…
行くのすらやめた。
勉強をしていないというのもあるのだが、今の調子で行けばもしうまく当たれば受かる…気もしないでもなかったけど。

けど…なんというのだろう。
自らの会社の為、仕事の為でもあるのだけども…

「だったら面会に行きたい…な」そう思ってしまった。
もう既に親ばかも良いトコなのだけども…なんというのだろう。

いっしょに過ごす時間の大切さ。

今のうちだけだろう…それはわかってる。
けど…何が一番大切なことなのか…と考えてしまう。

それが面会ではないのはわかっているのだけども…
仕事重視で突っ走ってきて…もうすぐ５０。

最近自らの生き方すらを、ちょっと考えてしまっている。
　
私は、離婚を機に、「今までと違う事をしよう」と考えた。
「あと半分、違う生き方も悪くない」と、20年近く車の趣味にどっぷりだったのをパッと手放してみた。

　それから８年経つが…今、悪くない。
　むしろいいかもしれないと思ってる。

趣味の世界に「もどっといでー」コールは今でもあるが…
あれだけ憧れだった高級外車の痺れるｴｸﾞｿﾞｰｽﾄﾉｰﾄ…も、今や騒音にしか聞こえない。
簡単に言えばｽﾋﾟｰﾄﾞ狂だったが、今では気持ちいい速度のレンジがかなり低い。

今　仲間内では　とあるお手軽車が流行ってる。
「一台預けようか」と打診されたけども…あの頃のように熱くする何かが湧いてこない。
　
それよりも…
精一杯、一生懸命ミルクを飲む姿。
咳が出てむせても、精一杯、生きようとしている姿が愛おしい。
反射で私の指を握り返す仕草。

だんだんと物心ついて　にくったらしくなるんだろうけどｗ　でも、今はコレでいいのかなと。

家にいれば…たぶん気が付かなかった事かもしれない。
１日のうち、１時間足らずの面会で、家族の大切さを考えてしまう。

親ばかというよりも…

子が出来てから…子から学ぶ事が多く…

改めていろいろと考えてしまう。

なんて思ってたら…

電話がなり。

「午前中に退院していいって！」

おおお！

それでも外来で一度行かねばならないそうだけども…

でもまぁいいでしょ。

よかったよかった。